『猫とシュガーポット』 雪子 -読書日記
タイトル『猫とシュガーポット』
作者 雪子
〈内容〉
女性と女性の恋を描いた短編集。
〈ひとこと〉
レズビアンな作品は今まで入間人間『少女妄想中』や、宮木あや子『官能と少女』などを読んできたが、いずれも百合小説で、漫画でレズビアンを扱う作品を読んだのは初めてだ。
この『猫とシュガーポット』を読んで思ったことは、登場人物が皆んな可愛いということと、登場人物の見ためが皆んな似ているということかな。
この作品に収録されている物語はどれも10ページ程度の短編集ばかり。
だから必然的に二人の少女のほほえましい日常を
パシャリと切り取ったような物語が多い。
例えば手を繋いだら、彼女の温もりを感じて胸が高鳴ったとか。
例えば会社で嫌なことがあったけど、彼女に頭を撫でられて慰めてもらってほっこりしたとか。
道端に咲いている花のような、注意して見ないと見過ごしてしまうような、毎日の些細な感情のうねりを、ひとコマひとコマに凝縮したような作品たち。
日常に潜む小さな胸キュン場面を繊細なタッチで描く。
そんな作品がぎゅっと詰まった作品集でした。
〈グループ〉
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