『やさしいダンテ〈神曲〉』 阿刀田高-読書日記
タイトル『やさしいダンテ〈神曲〉』
著者 阿刀田高
〈あらすじ〉
迷える時代を変えたヨーロッパの巨作を読み解く。
人は死んだらどうなるの?
地獄に堕ちるのはどんな人?
底には誰がいる?
迷える中年ダンテ。
詩人ウェルギリウスの案内で巡った地獄で、こんな人たちに出逢った。
ヨーロッパキリスト教の神髄に迫る!
ーアマゾンより引用
〈ひとこと〉
ダンテの『神曲』はずっと気になっていた古典だ。なぜ興味を持ったのかというと、野村美月さんの「むすぶと本。」シリーズで、ダンテの『神曲』を題材にした新作、『むすぶと本。七冊の「神曲」が断罪する七人のダンテ』が読みたかったからだ。
有名作品のパロディみたいな作品は、元ネタを知っている状態で読みたい派。
作品レビューには、「元ネタを知らなくても大丈夫でした。すごく面白かったです」って書き込みがしてあったけど、こういうのって、絶対に元ネタを知っていた方が面白いじゃん?
「むすぶと本。」シリーズは、泉鏡花『外科室』を題材にした、『むすぶと本。「外科室」の一途』、エミリー・ブロンテ『嵐が丘』を題材にした、『むすぶと本。「嵐が丘」を継ぐ者』、坂口安吾『夜長姫と耳男』を題材にした、『むすぶと本。「夜長姫と耳男」のあどけない遊戯』がある。
そして今回は、ダンテ『神曲』を題材にした、『むすぶと本。七冊の「神曲」が断罪する七人のダンテ』である。
「むすぶと本。」シリーズのように、あらかじめ下準備が必要な物語は、けっこう好きだ。
たいてい元となった作品というのは、自分が普段読まない物語やジャンルだったりすることが多いので、普段は読まないような本に興味が湧くからだ。
ダンテの『神曲』も野村美月さんの「むすぶと本。」シリーズがなかったら、読んでもいないし、興味すら抱いていないだろう。
で、普段読まないような古典『神曲』を読んだ感想は、「やさしい」と書いてあるけど難しいじゃないか、広告詐欺だボケー!と仕事帰りの電車の中で発狂した。
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