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読書日記『明日へつながる5つの物語』あさのあつこ

タイトル 明日へつながる5つの物語
著者   あさのあつこ

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〈内容〉
コロナの時代だからこそ、前向きな気持ちになりたいあなたへ。珠玉の作品集

がんになった父親と結婚を控えた娘の交流を描く『この手で抱きしめて』
岡山藩の若き城主と優秀な家臣、石工とが結んだ歴史の中の友愛物語『烏上の空』。
高校生愛莉はある日突然信じられない告白をカレシから受ける『カレシの卒業』
東京マラソンを舞台に、男同士の友情と過去の恋心を描く『フィニッシュ・ゲートから』
幼い頃、母親から桃畑に置きざりにされた女性と彼女を包み込む優しい男性との物語『桃の花は』
人として、家族として、優しく前向きな気持ちになる。明日に向かう5つの人生を描いた、コロナの時代の珠玉の作品集。

〈ひとこと〉
驚いた。
あさのあつこというと『バッテリー』とか『No.6』とかの影響で、"児童文学をよく書く人"というイメージがあった。
しかし、この短編集を読んで、この人も大人向けの物語も書くんだなと改めて知った。
『鴉上の空』なんかは時代小説だったし、『桃の花は』なんかは育児放棄というシリアスな題材を扱っている。
この短編集であさのあつこさんの知らない一面を発見できたような気がして、ちょっと嬉しい。
恋人の意外な一面を知って、心がじわっと熱くなるような、そんな気分になった。