『すずねとひだりて』 榎のと-読書日記
タイトル『すずねとひだりて』
著者 榎のと
〈あらすじ〉
すずねはいろいろ変なものを拾ったりするのが大好きな女子高生。
自分はまわりと違っていて、ちょっとおかしいのかな…? と思いつつ、今日も家に帰ろうとしていたら、道端に「ひだりて」が落ちていて――!?
女子高生すずねと「ひだりて」の、ほんのり不思議な非日常ライフ♪
ーアマゾンより引用
〈ひとこと〉
左手を拾った女の子のはなし。
まだ読んでいないけれど、この物語、川端康成の『片腕』と呼ばれる短編に似ているなと思う。
川端康成の小説のあらすじはこう。
ある娘の右腕に惹きつけられた男がいて、男はその娘に一晩、君の片腕ともに過ごしたいと申し出る。
「片腕を一晩お貸ししてもいいわ」と娘は言い、男に自身の片腕をそっと外し、男に差し出した。
そして男は娘の片腕を愛でながら一晩過ごしたのだったというあらすじ。
元ネタは川端康成のこれなのではと思うくらい、このマンガとすんごい話が似ている。
小説だと狂気的でミステリアスな雰囲気の物語なのに、カワイイ女の子を表示にこの物語をマンガにすると、こんなにもカジュアルでポップな物語になるのかと驚いた。
内容だけで言うと、この物語はホラーですよ、ホラー。
このマンガを読んでいて、ヒロイン・すずねがかいがいしく左手をお世話する姿がとてもいじらしく、ついほっこりしてしまった。
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