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『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『イノベーションと企業家精神』を読んだら』-読書日記

タイトル

『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『イノベーションと企業家精神』を読んだら』

著者

岩崎夏海

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〈あらすじ〉

弱小高校野球部がやる気あふれる女子マネージャーと共に甲子園を目指す物語。

シリーズ第二弾!


〈ひとこと〉

前回シリーズ第一弾の『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』を読んで、すごいためになった。

ちまたではこのシリーズを『もしドラ』と略して呼称しているので、以降は僕もこの物語を『もしドラ』と呼ばせてもらう。

前回のシリーズではヒロインの愛読書はドラッカーの『マネジメント』だったが、今回のヒロインの愛読書はドラッカーの『イノベーションと企業家精神』だった。

前回同様おなじような内容の物語なのかなと思って本書を手に取ってみたら、全然違った。

じゃあ、どの点が違ったのか。

前回の作品は「活気があって生産的な集団の作り方」を物語の主軸にしていたのに対し、今回の作品は「新しく始める事業を成功させるやり方」というようなものを物語の主軸にしているように僕は感じた。

新しく何かに挑戦する能力は今後、社会で生き残る上で欠かせない能力になるだろうとドラッカーは断言している。

それはなぜか。

それは「新しい市場」にはライバルがいないからだ。

もうすでに出来上がっている市場で商売をするとなると、ライバル企業がわんさか市場に溢れていて、

売り上げを伸ばすのが非常に大変。

でも「誰もやったことのない」分野で市場を作ってしまえば、ライバル企業なんて存在しない。

新しい市場を作り出すことで、自分たちにとって都合のいい、独占的な環境を作り出せるというわけ。

新しい何かに挑戦すること、新しい市場を作り出すこと、それをドラッカーは「イノベーション」と呼んだ。

イノベーションとは、誰も見たこともない聞いたこともない思いつきもしない事柄に挑戦し、あまつさえその挑戦を成功させるという、とんでもなく難しい道のりを要求する。

この物語にはイノベーションに挑戦するための「コツ」が書いてあると思って欲しい。

新しい何かを始めるにはまず好奇心が大切だ。

「◯◯がやってみたい!」とか「◯◯をしてみたら面白そうだな」というアイデアは、イノベーションにおいてとても重要な発火の種だ。

大事にしないといけない。

そういう前のめりな姿勢を僕は「好奇心」という言葉で解釈した。

そして次に大切なことは、その好奇心を「すぐさま行動に移すこと」だ。

ドラッカーはそれを「小さく始める」という言葉で表している。

善は急げという言葉がある通り、何か新しいことに挑戦するには早ければ早いほうがいい。

そして規模が小さいことで、失敗して損をしてしまっても、被害を最小限に抑えることができる。

つまりトライ&エラーの繰り返しだ。

小さく何かを始める。

最近の趣味は小説投稿サイトでちょっとした短編を投稿すること。

まだ物語を書くのに慣れていないためか、一万字程度の短編を書くのに休日丸一日くらいかかる。

なので最近は300文字で物語を書いて、小説投稿サイトにアップしている。

300文字程度なら15〜20分ほどで書き上げることができるし、たとえ通勤電車の中でも、ちょっとしたすきま時間でサクッと物語を書くことができる。

最近、その物語に簡単なイラストなんかも添えたいなあと思っている。

どうやったら手軽にイラストが描けるだろうか。

小さく始める。

300字で物語を書く。

僕は知らず知らずのうちにドラッカーのいう「イノベーション」をしているのかもしれない。

 

〈グループ〉

 

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